民家に泊まることを民泊といいます。
Airbnbをはじめとする仲介サイトの出現により、昨今旅行者の間で流行りの宿泊先—民泊をビジネスチャンスと思う多くの人々がマンションや繁華街の雑居ビルの一室で民泊を経営しているという社会的現象を巻き起こしました。
ところが、しばらく前までに法律はこのような大きな宿泊形態の変革に応じて改正されていないことが原因で、近隣住民とのトラブルや違法民泊など、乱立された民泊にまつわるトラブルが多発しています。
この状況に鑑みて、既に実施されている民泊条例の他に、2016年4月に旅館業法を緩和させ、2016年末までに民泊新法も国会に提出することを通じて、民泊関連法案の整備を目指しています。この民泊新法というのはいったいどういうものでしょうか？
現行の旅館業法においては、用途が住居専用地域になっているエリアで簡易宿所を経営することができませんが、民泊新法では民泊行為が許容されるようになりました。しかしながら、簡易宿所の場合、営業日数に制限を設けられていない一方、民泊新法のもとで、民泊の営業日数は90〜180日に制限されています。要するに、もし民泊事業で利益を出したい場合、この営業日数の制限も考えないといけないことになります。
投資目的で民泊を始めたい場合、従来の旅館業法の許可を取って、事業（簡易宿泊所）を始めたほうがおススメです。但し、簡易宿泊所では、自動火災報知器等消防設備の整備が求められているので、初期費用や行政上の手続は民泊よりややハードルが高いと言ってもよいでしょう。
最後にもうひと言を加えさせて頂きたいのですが、民泊にまつわるトラブルを解決するのは、家主不在型の民泊の場合、不動産会社や旅館会社という管理者であることが予想されています。そこには、不動産会社にとってはまた新たなビジネスチャンスが生まれてくるでしょう。